『部活美容』

「がんばり系」の美容特集が、久しぶりに多数登場。「そのままのキミでいいんだよ」と、ゆるく甘い気分が長く蔓延していたので、新鮮さを感じる。「もてぽにょ」と言って、中年太りを肯定しているＳＴＯＲＹも実際のモデルは、モデルとしてはぽにょっている？という程度で、40代の平均に比べればものすごくスタイルも顔も美しい人を起用。現実的には全然安心させてはくれず、やっぱりがんばらなきゃダメなのだと逆に痛感させられる。

秋冬はスキンケア市場が活発になる時期ということもあり、エイジングに対して危機感を煽ったり、モチベーションを上げるような、がんばり系はわりとしっくり来る。見出しを見ると、ここしばらく流行っているランニングと同様、即効ではなく、芯からじっくり鍛えるような感じのものが多い。今からがんばって未来の肌や体型を守る、というストイックな計画性を感じさせる。

最近の「がんばり系」の特徴は、「みんなでがんばりましょう！」と部活風であることだろう。ＹＡＨＯＯ！のダイエット部など、「私たち、こんなだけど、がんばりましょうね」という感じで、「こそキレイ」「こそ練」美容から、みんなでがんばる部活美容に気分が向いている。美容やダイエットはもちろん、仕事もプライベートも「あー、みんな頑張ってるんだなぁ」というのを知りたい気分があるのではないだろうか。こんな時代だからみんなで励まし合いたい、みたいな感じや、「女子部」「女子会」みたいな盛り上がりもある。

ところで、ｍｉｘｉの次の大ブームと言われているＴｗｉｔｔｅｒは、まさにそういう気分をサポートするツールになっていると思う。商品ダイレクト訴求ではなく、「××部」的な盛り上げ方をすれば、ユーザーとの密接な絆づくりができるかも知れない。